PRESS RELEASE

メトセラ、NEDO事業に採択決定(最大1億円の助成金) ― 筑波大学との連携により早期の臨床ステージ移行を目指す | Metcela Inc.

心不全向けの再生医療を手掛ける株式会社メトセラ(本社:山形県鶴岡市、代表取締役:岩宮貴紘、野上健一、以下「メトセラ」)は、このたび、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という)の平成30年度「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」(以下「本助成事業」という)にてテーマ名「慢性心不全治療を実現する細胞医薬品の治験実施体制構築事業」(最大1億円の助成金)に採択されたことをお知らせいたします。

メトセラは2016年より心不全向けの再生医療等製品である「VCF」の開発に取り組んでおり、ラットやブタを用いた試験においてヒト由来のVCFが心不全を改善する効果を有することを確認するとともに、ヒト由来のVCFを安定的に製造することにも成功しております。こうした成果を踏まえ、当社は筑波大学と2017年4月より基礎研究および臨床応用に関する包括的な共同研究を開始し、2020年度よりヒトでの効果確認を開始することを目指して準備を進めているところです。

これらの準備をさらに加速するため、本助成事業では筑波大学を橋渡し研究機関とし、「つくば臨床医学研究開発機構(以下「T-CReDO」という)」の有する医療技術シーズ育成支援、臨床試験・臨床開発等の機能を最大限に活用する予定です。また、細胞投与技術の開発においては、筑波大学付属病院の循環器内科臨床医と密に連携を図り、治療技術の確立や、有効性・安全性に関するデータの蓄積を進めることを予定しております。

当社はこれまでに、「研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援」、および、「研究開発型ベンチャー支援事業/企業間連携スタートアップの事業化支援」の2つの採択されており、本助成事業はNEDOからの3度目の助成事業採択となります。当社は今後も、株式や助成金による資金調達と優秀な人材の採用を継続し、事業体制と研究開発を強化してまいります。


【T-CReDOについて】

つくば臨床医学研究開発機構(T-CReDO)は、筑波大学および筑波研究学園都市を中心とする研究機関の英知を結集し、医療技術に関する研究成果(シーズ)の育成と臨床開発等実用化に向けた支援、および臨床上有用な知見を得るために行う臨床試験の実施の支援を行う為に、2015年6月に筑波大学が設立した組織です。医療技術の開発を目指す若手研究者の育成や、臨床研究に関わる研究者の生涯教育・研修も推進します。これらにより、革新的医薬品・医療機器・再生医療等製品の創出を加速し、 国民の健康福祉に貢献するとともに、持続成長可能で国際的な臨床開発拠点の形成を目指します。

【心不全について】
「心不全」は心臓の機能が低下して十分な量の血液を送り出せなくなる心臓の状態を指します。高齢化社会の進行に伴い心疾患による死亡率は増加傾向にあり、その原因の一つとして慢性期の心不全による死亡の増加が挙げられています。しかし心不全には依然として根本的な治療法が存在せず、低下した心機能を大きく回復させる治療法や、リスクの高い心移植を代替する治療法の開発が社会的にも求められています。

VCFについて】
当社では近年の研究を通じて、同じ臓器の中に様々な種類の線維芽細胞があること、その中でも機能的な心組織の作製や、心不全の治療に特に適した線維芽細胞群(VCAM-1-positive Cardiac Fibroblast, “VCF”)が存在することを明らかにしました。VCFは培養が非常に容易でありながら、心筋細胞の増殖や移動を促進し、強い心組織の構築を促す力があることが分かっています。メトセラは2017年11月にこの技術について特許を取得しており(特許第6241893号)、このVCFを活用した再生医療等製品の提供を実現してまいります。


株式会社メトセラ 概要

本社: 山形県鶴岡市末広町
研究所所在地: 神奈川県川崎市川崎区殿町3‐25‐22 ライフイノベーションセンター
代表者: 岩宮貴紘、野上健一
設立日: 2016年3月
ウェブサイト: https://www.metcela.com/

 

<本件に関するお問い合わせ>
株式会社メトセラ 広報担当
E-mail: admin@metcela.com